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育休取得前にこんなことを言われた
こんにちは。榎木尾(えのきお)です。私は育休を2か月取得したのですが、育休取得前に、上司からこんなことを言われました。
「せっかくの長い休みなのだから、資格取得とか勉強すると良いよ」
私の上司は本当に良い人で、嫌味などではなく私の将来を思って言ってもらったことなのですが、これは、育休取得に際して、会社や上司の「承諾」は得られているが、本当にそこまで長い休みが必要なのかという「理解」は得られていないのだと思いました。表には出さないし、休むこと自体を否定的にとらえられているわけでもないのですが、心のどこかで「僕が休まなくても育児はできるのでは?」と思ているのだと思います。
では私自身どうだったかというと、育児の経験はなく、周りの反応も上司に限らず同じ感じであったので、正直暇になると思ってました。内心、「これは期間限定で最近話題のFIRE生活(経済的に独立して会社を辞めて働かずに生活すること)ができるのでは」、「なんならゴルフの練習に行って戻ってきたときに驚かせてやろう」なんて浮かれた考えで育休生活に入っていきましたが、実際はどうだったのか書いていきたいと思います。
思いのほか自分の時間がない
育児を経験したことある人なら当たり前のことを書くかと思いますが、育休生活に入り、最初に感じたことは、「あれ、思っていたより時間がないぞ、、」でした。感覚的には自分で自由に使える時間はほとんどなくなりました。子供が生まれる前に夫婦二人で共働きをしていたときと、仕事を休んで夫婦ともに育児に専念している今では、前者の方が自分で使える時間があったと思います。話には聞いていたし、頭の中ではどの程度忙しいか分かっていたはずなのに、実際に経験してみると本当に忙しく時間がないです。一日の大半を会社で過ごしていた私からすれば、そこに行かなくて良くなる、というのはどうしても時間に余裕ができるという感覚が抜けていなかったのでしょう。また、話に聞いて忙しさを分かった気になっており、リアルな生活感を想像できていなかったのだと思います。こういった考え違いは私だけでなく、他の会社員のお父さんでもやってしまう人もいるのではないかと思います。こういったことから、どちらも「私のほうが忙しいのに」と思ってケンカしてしまう。なんてこともあるのではないでしょうか。会社員と育児専業、どちらも経験して分かったこの辺りの分析は、別記事にて書こうかと思います。
隙間時間はたくさんある
さて、育休に入り1、2週間が経ち、自分の自由な時間が取れないモヤモヤとした気分の育児生活にも慣れてきたころ、気づきが生まれます。「忙しさの種類」が違うのです。会社では、ON/OFFをはっきりとさせて働こう、メリハリを持った働き方をしようなど言われており、働く時間とそうでない時間がはっきりとしていました。例えば、昼ごはんの休憩時刻が決められており、その時刻になったら昼食に行く、仕事を終えて夜に家に着いた後は仕事のことは極力考えない、週末などの休日は休む、など仕事の時間とそうでない時間がはっきりとしていました。一方育児はというと、赤ちゃん中心の生活となり、定期的な授乳、おむつ替え、寝かしつけのための抱っこなどが永遠に続きます。週末の休日も無ければ、昼夜の区別も無く、赤ちゃんが泣いたら常に対応が必要となります。また、赤ちゃんのお世話をしていない空いた時間に自分たちが睡眠、食事をとり、家事をする必要があります。
ON/OFFをはっきりさせて働こうなどと言われていた私は、この生活がずっと忙しく暇がないっと思ってしまっていたのですが、慣れてくると、不定期で赤ちゃんが寝つき、かつ家事もひと段落している時間が少しずつあることに気づきます(慣れてきて少しずつ時間ができてきたのかもしれません)。こういった隙間時間を趣味の読書や前から続けている英語の勉強など、自分のやりたいことをする時間にできます。もちろん、赤ちゃんには次いつ呼ばれるかわからないため、育休前に考えていたゴルフの練習などはできませんが、その分家でできる趣味を充実させればよいかと思います。
育児は一人ではかなりきつい、二人では余裕がある
育児は「楽しい」、「幸せだ」、と感じることもありますが、育児をしていると「きつい」、「大変だ」と思ってしまうこともあります。育児は仕事ではありませんが、それを仕事に例えるのであれば、その業務量はかなりのものです。それを一人でこなそうとするのであれば本当に大変で、いわゆるブラック企業にあたるでしょう。しかし、育児を夫婦二人でするのであれば一人当たりの業務量は半分になります。ここまで書いてきた通り、二人で育児をすれば、「暇だ」とはならないまでも、そこそこゆとりのある生活を送り、楽しく育児をすることができます。様々な事情があるかとも思いますが、少し無理してでも育休を取り、子の成長を余裕をもって見守り、幸せを感じる機会を作ることをお勧めします。
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