赤ちゃんがかわいくなった理由を考える【男性育児記】

育児

大人でもこんなに価値観が変わるのか

 こんにちは。榎木夫(えのきお)です。
 こんなことを言っては怒られてしまう(叩かれてしまう)かもしれませんが、自分の子どもが生まれる前は、赤ちゃんを見てもあまりかわいいと思えませんでした。赤ちゃんに対して思っていたこととしては、確かに見た目はかわいいかもしれませんが、泣くとうるさかったり、なんでも口に入れて汚してしまったり、無邪気なゆえに危ないことをしたり、とマイナスの部分ばかり大きく見えてしまっており、かわいいと思っていた見た目も、ちょっとかわいいくらいの感覚でした。

 そんな人が子どもを育てられるのか、奥さんの妊娠中は不安でいっぱいでした。しかし、いざ赤ちゃんを育て始めると不思議と赤ちゃんが本当にかわいいと思えます。大きい声で泣こうが、よだれでべたべただろうがそんなことは関係ありません。かわいいものはかわいいです。自分の子だけが特別なのかと思えばそうではなく、外出先で赤ちゃんを見かけると、これまでの自分の感覚ですと赤ちゃんがいるなと思うくらいでしたが、今ではかわいいと思って見たくなってしまいます。不思議なことに自分の子供ができる前と後では、赤ちゃんに対しての価値観が大きく変わってしまいました。私も30を超える大人ですので、この年になってこんなに価値観が変わることがあるんだと自分でも不思議に思えます。

 このように、子どもが生まれてから赤ちゃんがいっそうかわいく見えるようになったのは私だけじゃないはず。今回はなぜこんなにも価値観が変わったのか自分なりに考えてみたいと思います。

赤ちゃんに対してなぜこんなにも価値観が変わったのか

 ある程度の経験を積んだことで性格の形成も終わり、ほとんど完成されたと思っていた大の大人の価値観がこんなにも簡単になぜ変わったのか。今回は2つの仮説を立てました。一つは残念な仮説でもう一つは前向きな仮説です。あくまで私は専門家ではなく素人の感想となりますのでそこはご容赦を

大変なことに対して脳が合理性を持たせた

 一つ目は、残念な方の仮説です。私たちの脳は、情報をありのままに受け取るのではなく、個人個人のフィルターを介して、脳の中で処理した情報を事実として受け取ります。例えば、自分にとって都合の良い情報だけよく目についてしまったり(チェリーピッキング)、恐怖心のドキドキと恋のドキドキを勘違いして好きになってしまったり(吊り橋効果)と様々な認知バイアスがかかり、意外といい加減なものです。

 さて、何の話をしているんですかということですが、赤ちゃんを育てるということは非常に大変なことです。これまで通りの自由な生活は出来なくなり、旅行はおろか外食も行きづらくなり、行動できる範囲は狭まります、すべてが赤ちゃん中心の生活となり、自分の寝る時間や食事の時間なども赤ちゃんに合わせてずらしたりもします。なぜこんなにも大変なことをしているのかということに対して、脳が、「赤ちゃんがかわいいからだ」と認知して、自分の行動に合理性を持たせているのではないかと考えているのが、一つ目の仮説です。

 辛いことに対して脳が無理やり認知をゆがめて合理性を持たせているという寂しい仮説ですが、なんとなくありそうではないでしょうか。実際に赤ちゃんをかわいいと思えなければ育児はかなり苦痛だと思います。

赤ちゃんを知らなかった

 二つ目は前向きな仮説です。当たり前ですが、赤ちゃんを育てる前までに私が赤ちゃんについて知っていたことは、人から聞いたり、人がやっているのを見たに過ぎません。私が最初に言った、「見た目がかわいい」「泣くとうるさい」「よだれで汚す」というのは情報として知っていただけです。実際に赤ちゃんを育ててみると、泣くのは大変ですが、よだれはそこまで気にならなかったり、少しの動きがかわいいと思えたり、これまでできなかったことが少しずつできるようになって嬉しくなったりと、体験してみなければわからないことが次々と分かってきます。要するに、赤ちゃんについて知った気になっていただけで全然知らなかったのです。一部の情報だけを見てそこまでかわいいものなのかと勝手に判断していただけなのです。

 これが正しいとするならば、こうやって情報だけを得て、知った気になって、勝手に自分には合わないと判断しているものは他にも数多くあると思います。自分の価値観を見直すためにも、体験してみるということを進めていきたいと思います。

とにかくかわいければなんでもよい

 私は素人ですので、今回の仮説のどちらが正しいのか、はたまたどちらも間違っているのかなんて分かりませんが、私は二つ目の前向きな方を信じていこうかと思います。先ほども書きましたが、今回の価値観の変化から、情報として知っていることと、実際に体験することの間には、大きな壁があるかと思っております。観て聴いただけでは判断せず、実際に体験することで自分の価値観を見直していきたいと思いました。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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